ゼン録なんてものが持てはやされるのは悲しい

バッファロー、8日間分を番組録画できるHDDレコーダー「ゼン録」の機能を改善

「DVR-Z8」は、8チャンネル分を1日24時間で最大8日間分まで番組録画を自動で行なう「まるっと全録機能」(ゼン録)を搭載。過去8日間分までさかのぼり自動録画した番組を視聴できる。

このコンセプトはSPIDERが生み出したもので、テレビの未来、画面エンターテイメントの未来についての時に言及している。この機能が普及価格帯で発売されるに至り、テレビ番組などで紹介されたり、サイトで記事になっていたりで話題になっている。

このコンセプト自体はすばらしい。が、合理ではない。ネットワークの可能性に惹かれた身、「録画ネット事件」や「まねきTV事件」の裁判を追ってきた身からすれば、納得がいかない。

この手の製品は、複数人で共有され、全チャンネル録画しながら、インターネット経由で再生でき、個人がほしい部分を切り取ってダウンロードして保存する、という形を持って、真に安価に完成するものだ。全チャンネル録画できるデッキが有する性能を一人で使おうと思っても使いきれるものではない。複数人で割ることによって、より早く、普及価格帯に移行できたはずだ。

もちろん、こいつを生産して売る、そのために雇用が生まれるとか、メーカーに利益が入るとか、そういう意味ではいいのかもしれない。デジタル時代の著作権が守られるのもいいのかもしれない。

しかし、技術的に、もっと効率的に使えるはずの製品が一定の性能に甘んじている、状況が悲しい。全チャンネル録画は製品としてではなく、全チャンネル録画「サービス」として提供されるべきだった。それが実現しないことが、ただ、悲しい。

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