Monthly Archives: 5月 2009

富士通が1000台規模のアドホックネットワークを開発

最近、「大規模アドホックネットワークの場合に利点がある」という着地点について、じゃぁ大規模ってどの辺りかしら、大規模の場合に有利になる特徴ってなにかしら、と議論をしていたりする。ノード数の問題はアドホックネットワークの目的次第では課題になろう。

富士通,1000台規模のアドホック・ネットワークを構成できる技術を開発 – 通信 – Tech-On!

従来,実用水準では通信機器50台程度が限界だったという。センサ・ネットワークなどに向ける。

今までは50台程度が限界だったが、1000台規模を可能にしたという。目的はセンサネットワークだそうだ。

 今回,制御パケットの発生を大幅に削減するアルゴリズムを開発した。個々の通信機器が隣接する機器との通信品質や死活状態を監視して,品質の高い通信相手を選択する。このとき,個々の通信機器が最適な経路を学習し,状況に応じて品質の安定した経路に切り替えるようにした。これにより,通信機器などの障害発生時や,ネットワークのトラフィック増大時などに,個々の機器が自動的に他の通信経路を選択して,通信を修復・維持することが可能になったとする。

正直、自分ではこの文章から他の実装と比べて何が違うのかがよく分からない。おそらく「制御パケットの発生を大幅に削減」と「品質の高い通信相手を選択」の具体的な手法に新規性があるのだと思う。

 開発したアルゴリズムは,有線式と無線式のいずれにも適用できる。

アドホックネットワークという表現を用いる場合、それはIP層の有線・無線を問わないマルチホップのことを指す。IP層のアドホックネットワークの場合、それ以下の物理・MAC層はケアしないという理念があったりする。よって「無線アドホックネットワーク」と銘打たない「アドホックネットワーク」は有線も含む意味の場合がある。

記事が見られない場合は、hirax.net::Keywords::「Greasemonkey」のブログTech-On!(techon.nikkeibp.co.jp) | userstyles.orgあたりを参考に。

ITS(車ネットワーク)上のマルチホップについて

3つ情報が溜まったので出す。

平成21年3月11日
総務省|ITS無線システムの高度化に関する研究会|ITS無線システムの高度化に関する研究会(第3回)議事要旨

○ 路車間通信と車車間通信に求められる通信要件が独立に決められているようだが、情報を扱うという視点では車車間通信と路車間通信は共通の通信要件があるのではないか。また、車車間通信では通信の相手数を500台程度としているが、車の長さを4mと考えると少なくとも2km先の車とも通信することになる。これだとマルチホップが必要になるのではないか。出会い頭で本当に500台も通信相手が必要となるのか、また都市内では信号機の間隔が500m程度であり、それを超えて通信を行う必要性も分からない。現時点では精緻な検討は出来ないのは分かるが、これでは大雑把過ぎるのではないか。

500台っていう数字が・・・すごく・・・大きいです・・・。

2008-12-03
ETRI、車両間通信技術を開発

「車両間マルチホップ通信技術」は道路や車両の突発状況を感知して周囲の車両に警告メッセージを放送することで車両運行の安全性を高め車両グループ間の通信や集団運行を支援する通信技術。

中略

この技術は5.8GHzのITS周波数帯域を使用して200kmのスピードで高速走行中でも無線通信が可能であり、パケット送受信伝達時には車両間のマルチホップ通信が可能。

この技術を利用すれば車両の衝突事故率が減少して自動車事故による経済的処理費用を年間1兆ウォン程度減らすことができ、車両とインフラ間の通信は国家ITS通信網やu-city通信網の構築にも必要な通信技術とされている。

技術を利用した場合の社会的利益について言及する人は偉いと思う。

2008/11/13
渋滞情報などを対向車から取得、NECがプロトタイプを開発

LinkBird-MXは、NEC欧州研究所が開発した車車間通信プロトコルの制御ソフトウェア「C2X-SDK」を中核に、車載用の装置として実現したもの。C2X-SDKは現在の車の位置情報を他の車に通知する機能に加え、その位置情報を元に情報の伝送経路をリアルタイムに変更する PBRV(Position Based Routing for Vehicular ad-hoc networks)機能を実装、複数の車を中継した通信(マルチホップ通信)も実現するとしている。

車車間通信のアドホックな話は「マルチホップ」というキーワードでしか集まらないので、注意が必要かも。

ラスト10mというマルチホップの1つの活路

最近、ガスの検収に人が来ないという話を聞いた。人が来ないならば誰が来るのだ。

NTT,東京ガスなど9社がスマート・メーター用の無線システムを開発

 この通信システムは,電池で10年間稼働させながら数kmの通信が可能な広域無線技術と,数十mしか届かないがマルチホップ通信が可能な近距離無線技術およびこれらの無線機とメーターをつなぐ通信インタフェースを組み合わせたもの(写真)。基地局と通信できるメーターは広域無線システムを使い,ビル影や屋内にあって基地局と直接通信できないメーターは近距離無線で通信する。ネットワークは自動的に構成されるため,メンテナンス・フリーだという。既にNTTや東京ガスなどが実験を進めており,実用性は実証済みである。

このニュースを見たとき、やってくれたか、と思った。嬉しかった。

マルチホップの1つの解が、ラスト10mにあると思う。

マルチホップで数kmを通すのは正直、困難だ。出来たとしても多数のノードをばら撒く前提では上手く動作する気がしない。ダイナミックなトポロジで実用で安定的に使えるのはせいぜい2ホップ、3ホップ程度までだと思う。根拠はないけれど。

で、長距離通信に関しては3GもPHSもWiMAXも公衆無線LANもあるわけだから、あるものは使った方がいい。で、最悪、これらの広域無線で届かない場所も出てくる。実際にマンションの中で電波が入ってこないとか可哀想な人もいるのだから、ガスや水道のメーターで通信できない場所があることだろう。そのような場所は大概2,3ホップもすれば十分なので、ほぼ全域をカバーできる。

さらに、

 今回開発したシステムでは,ネットワークにメーター以外の機器もつながる仕様になっている。具体的には,近距離無線技術を使ってガス漏れ警報機や火災警報器,照明のスイッチなどが接続可能だ。このため,構築したネットワークをメーターの検針以外のサービスにもつなげられる。

という仕様も興味をそそる。メーターの検針以外にも利用できるとしているが、すなわち、水道、ガス以外の製品の検針も出来ることの方が面白い。

例えば、冷蔵庫や薬箱、お菓子箱などの状態を検針することが出来れば、その人に合わせた適時現物支給が行えるだろうし、マンションレベルで検針可能であれば一括してサービス提供できるため、人の苦労が少なくなる。

このような外部と接続するようなサービスを構築することを考える場合、ネットワークが保証されている・既に敷設されている方が都合がよい。ブロードバンドを入れていない顧客が存在するだろうし、ふいにブロードバンドの設定が間違って接続できない状況になってしまうかもしれない。また、保証されるネットワークとして皆がみな、NGNに入ってくれるとは限らない。そんな環境において、「ガスの検針は無線で行っているので、このサービスも受けられますよ」と言われたら、喜ぶ人は居そうだ。

ただし、このような用途においてはセキュリティもプライバシ込みで考えなければならない。
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やっと、このネタを書けた。

Eye-Fiのビデオ版が出るようで

無線LAN搭載のSDカード「Eye-Fi Share」に動画対応の4GBモデル――2GBモデルの価格改定も

そろそろ買うかなー。

個人的に気になるのは、ビデオ対応のところなのだけれども、HDDレコーダーの中にはSDカード出力に対応しているものがある。そのSDカード出力を受け取ってアップロードして自分だけで見られる環境にできるのであれば、HDDレコーダーで取り溜めた動画を外出先で見たりできて嬉しいな、と。

1つ思ったのだけれども、microSDにしてくれれば、携帯電話で写真を撮って、それをアップロードすることも出来るので良さげ。

加えて、SDカードへの無線LANによるデータ注入ができるようになれば、音楽や動画の持ち歩きがすっごい楽になる。具体的には、朝、携帯電話を置いてPCを1クリックするだけでその日の気分の音楽が入るような。

この手の無線LAN機器、例えばPSPなんかは無線LANを持っているくせに純正ではUSB接続のみのファイル移動になってしまうので、辛い。この元凶はおそらくは、無線LANのアドホックモード(IBSS)の規格の一段階上にBluetoothのようなファイル転送プロファイルが共通の仕組みで標準化されなかったためだと思う。